「人がいない」のではない。
「育てる構造」が欠けているのだ。
本質を誤れば、日本の未来は優秀な人材に“選ばれない国”となる。
HoneStyleの人材育成・人材紹介の取り組みに関心のある方へ
🎯 私たちが直面している「誤解」
「エンジニアが足りない」「即戦力がいない」——そう語られて久しいが、本当に人が足りないのだろうか。
私たちはこの10年、現場で育成と定着を支援し続けて確信している。
足りないのは“人”ではない。足りないのは、“人を育てる力”だ。
🎯 なぜ外国人エンジニアが定着しないのか
「正社員で雇うのは不安」「日本語に不安がある」「教える人がいない」「すぐに帰国するかもしれない」——
そんな声が、いまだに多くの企業で語られている。
でも、それはすべて“受け入れる側”の準備の問題であり、構造の問題だ。
🎯 若手が感じる「この業界に未来がない」感覚
私はこの10年、あらゆる企業の現場のエンジニアたちの声を聞いてきた。
- 単調で繰り返しの作業に追われるCADオペレーター
- 属人化した管理と口伝えの情報共有
- 非効率を「我慢」で乗り切る文化に疲弊する若手
テクノロジーは進化しているのに、自分だけが取り残されていく感覚——
ここでは、爆発的な成長は望めない。
そして、こうした想いを抱えているのは、 外国人エンジニアだけではない。
日本人の若手もまた、同じように「この業界に未来があるのか?」と感じているのだ。
では、私たちは何を変えるべきなのか?
🎯 テクノロジーは効率のためだけではない
私は、こう考えている。
テクノロジーや自動化によって業務を見直し、
“無駄”を削ぐことで利益体質で強靭な組織をつくる。
だが、テクノロジーの導入は効率化だけが目的ではない。
若手エンジニアが、「この職場に未来がある」と感じられる環境をつくることでもある。
成長が止まり、挑戦ができない組織に、
優秀な人材は根づかない。
技術を取り入れることは、その組織にアップデートする文化があることの表明でもある。
効率化された現場は、優秀な人材に「ここで働きたい」と思わせるだけの磁力を持つ。
本当に必要なのは、“人が活きる構造を整える”ことだ。
それが、私たちの基本戦略であり、クライアントへの提案だ。
🎯 再現性と制度で“育ててきた10年”のすべて
育成も採用も、感覚や情熱だけに委ねる時代は終わった。
私たちはこの10年、再現性と制度設計にこだわりながら、次の取り組みを積み重ねてきた。
- 職種へのポテンシャルを見極める選抜プロセス:
適性と習得ポテンシャルを客観的に評価し、育成可能性を可視化する。 - 現場で必要なスキルを育てる入社前エンジニアリング教育:
実務に直結する技術を体系化し、配属前に習得できるよう設計。 - “育成と定着”を前提としたキャリアコーチング:
継続的なフォローと内省支援により、本人が「学び続けられる構造」を内側から築く。 - 企業側の“受け入れる力”を、制度と文化の両面から支援:
オンボーディング、教育制度、現場の対話文化まで、育てる土台をともにつくる。 - 入社後のDX実装を加速するためのデータサイエンス研修:
現場業務をアップデートする人材として、自ら技術活用・提案ができる力を育てる。
すでに成果は出ている。変化は、すでに始まっている。
けれど、それでもなお、一歩を踏み出せない企業がほとんどだ。
「変えること」への不安が、「変わらない構造」を強くしてしまっている。
🎯 勝負を分けるのは、「覚悟 × 制度」
教える人の熱意だけでは、育成は続かない。
制度があっても、そこに魂がなければ形骸化する。
だからこそ必要なのは、「育てる覚悟」だ。
テクノロジーを取り入れ、企業の成長のためであれば、
日本人・外国人を問わず受け入れる——その当たり前を、行動で示すこと。
そして、そのテクノロジーで組織の成長にレバレッジをかけられる人材を、
本気で、育てる。支える。信じる。
私たちは2019年から、データサイエンス領域におけるオンライン教育プラットフォームを運用している。
教えるのは、研究開発の第一線に立つ最先端の講師陣。
しかし、目指しているのはアカデミックな理解ではない。
ゼロから学び、現場で実装できる“実装力”こそが、育成の核心だと捉えている。
だからこそ私たちは、専門性 × データサイエンスという掛け合わせを現場に実装できるエンジニアの育成を進めてきた。
「育てる覚悟」も、「支える制度」も、すでに私たちの中にはある。
🎯 まとめ:選ばれる国・選ばれる組織であるために
“人材不足”という仮説を、根本から問い直す。
本質を誤れば、日本の未来は優秀な人材に“選ばれない国”となる。
ただ人を集めることでも、制度を整えることでも、十分ではない。
育てる覚悟を持ち、それを構造として実装すること——
これが、これからの組織と社会にとっての決定的な差を生む。
そして私たちは、人材会社でありながら、常に問い続けている。
なぜなら、私たちが提供したいのは、単なるマッチングではないからだ。
お客様の事業が成長する、その一歩先をともに描くことこそが、私たちの本当の役割だと考えている。
だからこそ、問う。
その人材、本当に「人数」が必要なのか?
テクノロジーで置き換えられる作業はないのか?
“優秀な人”が集まり、定着する組織とは何か?
変わることへの恐怖は、何から来るのか?
そして、変わるために必要な第一歩とは何か?
その問いに対して、私たちは10年かけて答えを積み上げてきた。
制度として、仕組みとして、そして現場での実践として。
採用とは、事業の未来を左右する“意思決定”である。
その意思決定を正しく、強く、実りあるものにするために——
私たちは、これからも問い続け、構造として解決策を提示していく。